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朝、7時20分に起きて、速攻で歯を磨き、7時30分に家を出た。伸びてきた髪をゴム縛って頭の上に小さな団子をつくり、家を出る。団子にすればすべての寝癖がチャラになるので便利だ。いそいそと家をでて、駅に向かい、プラットフォームに止まっている電車に乗り込む。道中は人が少なかったのに、電車の中には部活に向かう学生と休日出勤する大人がわんさかいて、賑やかだった。座ることをあきらめ、電車のガラスに反射する車内の風景をボケっと眺めている内に八事についた。2番出口から出て、中京大学と反対側に5分くらい歩き、喫茶店に入る。シャバシャバの珈琲と、サービスのパンを貪る。腹が少し満たされたところで、なぜアルゼンチンでミレイが大統領に選ばれたのかを想像で話し始める。アルゼンチンの経済の立ち行かなさはとんでもないことは、多くの人が知っていると思う。ミレイが当選したことで、新自由主義に拍車がかかり、経済的に困窮している人々はさらに困窮してしまうのではないかとの見立てがあったが、以前住んでいたバリオカンテラの人は、ミレイが当選してアルゼンチンの通貨がドルになることに対して希望を見出している。それほどまで、アルゼンチンの経済や財政が彼らを苦しめていたのか。重い話をしている内に、9時になってしまったので、喫茶店を足早にでて、御器所に向かう。御器所と桜山の間にあるコインパーキングに一泊させていた車を回収、料金は660円。10時間以上停めていたのに驚異の安さだ。車に乗ったとたん、いつもの匂いに囲まれた安心感で眠くなり、半目で家に帰る。家に着いたとたん、さっきパンを食べたはずなのにもうお腹がすいたと思い始め、坂口恭平の“独立国家の作り方”と財布をポケットに入れ、近所の12時までモーニングがやっている店に向かう。店に入り、コーヒーとモーニングの小倉トーストを頼み、本を読み始める。おおげさな表現に少しだけ胃もたれしつつも、多くの言葉に後押しされる。彼の書く経済とはなんぞやという話がとてもしっくり来た。坂口恭平曰く、経済の語源はECONOMICS=OIKOS+NOMOS。OIKOSは家計、住む場所、関係をもつ場所を意味し、NOMOSは週間、法律、社会的道徳、古代ギリシアの行政区画を意味するらしい。それらを踏まえて、

「経済」とは語源にさかのぼれば「どうやって家計をやりくりするか」「住まいとはどういうものなのか」「僕がすむここでの共同体とはいかにあるべきか」を考え、実践する行為のことを指すのである。

という。経済と共同体って、相反する概念というか、どちらかを追い求めるとどちらかが失われてしまうようなイメージを持ってしまっていたが、語源に立ち返るとそれらは表裏一体のもののようだ。そんな話に感動しつつ、12時になったので家に帰り、全く予算に収まらない工事の見積もりと睨めっこしている家に、夜になってしまった。